年収別の手取り早見表(扶養なし・東京都)
扶養親族0人・交通費0円・協会けんぽ(東京都)の会社員を前提に、上のツールと同じ計算で年収ごとの手取りを並べました。手取り率は年収300万円で約80%、年収1,000万円で約71%まで下がります。額面が3倍になっても手取りは3倍にならない、というのがこの表のいちばんの要点です。
| 年収(額面) | 手取り年収 | 月あたり手取り | 手取り率 |
|---|---|---|---|
| 300万円 | 242万円 | 201,403円 | 80.6% |
| 350万円 | 280万円 | 233,468円 | 80.0% |
| 400万円 | 318万円 | 265,029円 | 79.5% |
| 500万円 | 393万円 | 327,900円 | 78.7% |
| 600万円 | 466万円 | 388,692円 | 77.7% |
| 700万円 | 532万円 | 443,247円 | 76.0% |
| 800万円 | 594万円 | 495,247円 | 74.3% |
| 1,000万円 | 714万円 | 594,595円 | 71.4% |
月あたり手取りは手取り年収を12で割った単純平均です。実際にはボーナス月に偏るため、毎月の振込額はこれより少なくなります。また住民税は前年の所得をもとに翌年6月から引かれるため、入社1年目や年収が大きく動いた年はこの表とずれます。
額面と手取りの差はどこで生まれるのか
天引きの正体は「社会保険料」「所得税」「住民税」の3つだけです。同じ条件で内訳を出すと、金額の大きさの順番がはっきりします。
| 年収 | 社会保険料 | 所得税 | 住民税 | 天引き合計 |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 440,700円 | 27,531円 | 114,930円 | 583,161円 |
| 350万円 | 514,150円 | 41,648円 | 142,585円 | 698,383円 |
| 400万円 | 587,600円 | 57,809円 | 174,240円 | 819,649円 |
| 500万円 | 734,500円 | 91,149円 | 239,550円 | 1,065,199円 |
| 600万円 | 881,400円 | 149,433円 | 304,860円 | 1,335,693円 |
| 700万円 | 1,028,300円 | 278,569円 | 374,170円 | 1,681,039円 |
| 800万円 | 1,175,200円 | 432,352円 | 449,480円 | 2,057,032円 |
| 1,000万円 | 1,469,000円 | 780,758円 | 615,100円 | 2,864,858円 |
どの年収帯でもいちばん重いのは社会保険料です。ただし社会保険料は料率が一定(健康保険4.925% + 厚生年金9.15% + 雇用保険0.5% + 子ども・子育て支援金0.115% = 14.69%)なので、年収に対する比率はほとんど変わりません。手取り率を押し下げているのは、累進課税で比率そのものが上がっていく所得税のほうです。
| 年収 | 社会保険料 | 所得税 | 住民税 | 合計負担率 |
|---|---|---|---|---|
| 300万円 | 14.69% | 0.92% | 3.83% | 19.44% |
| 500万円 | 14.69% | 1.82% | 4.79% | 21.30% |
| 700万円 | 14.69% | 3.98% | 5.35% | 24.01% |
| 1,000万円 | 14.69% | 7.81% | 6.15% | 28.65% |
社会保険料の比率がどの年収でもほぼ同じなのに対し、所得税の比率は年収300万円と1,000万円で4倍以上に開きます。「年収が上がっても手取りが思ったより増えない」と感じる原因はここにあります。なお実際の社会保険料は標準報酬月額の等級表で決まり、健康保険は月139万円・厚生年金は月65万円で頭打ちになるため、高年収では表よりも負担率が下がります。
扶養が1人増えると手取りはいくら増えるか
16歳以上の扶養親族が1人増えると、所得税で38万円・住民税で33万円の扶養控除が使えます。増える手取りは「38万円 × 所得税率 + 33万円 × 10%」が目安です。上のツールと同じ計算で、扶養0人のときからの増加額を出しました。
| 年収 | 扶養0人の手取り | 1人増 | 2人増 | 3人増 |
|---|---|---|---|---|
| 400万円 | 318万円 | +52,399円 | +104,798円 | +156,809円 |
| 500万円 | 393万円 | +52,399円 | +104,798円 | +157,197円 |
| 700万円 | 532万円 | +92,391円 | +164,189円 | +235,987円 |
「1人増」以降は扶養0人のときと比べた手取りの増加額です。年収400万円では1人あたり52,399円ずつ一定に増えるのに対し、年収700万円は1人目が92,391円、2人目が71,798円と小さくなります。これは扶養控除で課税所得が下がった結果、所得税率のブラケットを20%から10%へとまたぐためです。控除の効果は「そのとき適用されている税率」で決まるので、同じ38万円の控除でも高い税率の帯にいる人ほど得をします。
扶養控除が効くのは所得税と住民税だけで、社会保険料は1円も変わりません。また16歳未満の子どもは児童手当があるため扶養控除の対象外、19〜22歳は特定扶養親族として控除額が大きくなるなど、年齢によって扱いが違います。上のツールは一般の扶養親族(38万円)で計算しています。
使い方
- 年収を万円単位で入力(交通費が含まれている場合は別途入力)
- 扶養している配偶者・子どもの人数を選択
- 手取り年収・月手取り・各控除の内訳が自動計算されます
- 106万・130万・136万・164万・178万の壁付近では注意アラートが表示されます
計算の前提条件
よくある質問
- 年収と手取りの違いは何ですか?
- 年収(額面)は雇用契約上の給与総額です。手取りは年収から社会保険料(健康保険・厚生年金・雇用保険)と所得税・住民税を差し引いた実際に受け取れる金額です。一般的に手取りは年収の75〜80%程度が目安です。
- 年収400万円の手取りはいくらですか?
- 扶養なし・交通費なしの場合、年収400万円の手取りは約318.0万円(月あたり約26.5万円)です。内訳は社会保険料が約58.8万円、所得税が約5.8万円、住民税が約17.4万円で、合計約82.0万円が天引きされます(手取り率79.5%)。上の早見表と同じ条件での概算です。
- 年収500万円の手取りはいくらですか?
- 扶養なし・交通費なしの場合、年収500万円の手取りは約393.5万円(月あたり約32.8万円)です。内訳は社会保険料が約73.5万円、所得税が約9.1万円、住民税が約24.0万円で、合計約106.5万円が天引きされます(手取り率78.7%)。上の早見表と同じ条件での概算です。
- 扶養人数を増やすと手取りはどう変わりますか?
- 扶養対象者が増えると扶養控除(16歳以上は38万円/人)が適用され、課税所得が減少します。その結果、所得税と住民税が減り、手取りが増えます。ただし扶養控除は社会保険料には影響しません。
- 交通費は手取りにどう影響しますか?
- 月15万円以内の交通費(通勤手当)は所得税の非課税対象です。年収に交通費が含まれている場合、交通費分を入力することで所得税の計算から除外され、より正確な手取りを計算できます。ただし社会保険の標準報酬月額は交通費を含めて計算します。
- 住民税はいつから引かれますか?
- 住民税は前年の所得をもとに翌年6月から翌々年5月まで給与から天引き(特別徴収)されます。新卒・転職1年目などは住民税の引き落としがない月があります。このツールの住民税は翌年の予想額を示しています。
- 「103万の壁」とは何ですか?
- 給与所得控除74万円と基礎控除104万円の合計178万円までは課税所得が0円になるため、令和8年分は年収178万円まで所得税がかかりません。かつての「103万円の壁」は令和7年度・令和8年度の2度の改正で引き上げられ、160万円を経て178万円になりました。ただし注意したいのは、親や配偶者の扶養に入れる上限は別で、扶養親族等の所得要件62万円(給与収入なら136万円)が基準になる点です。改正前はどちらも103万円で一致していましたが、いまは「自分に所得税がかからない178万円」と「扶養から外れない136万円」の2つに分かれています。なお社会保険の106万円・130万円の基準や、勤務先の家族手当の支給基準はこの改正では動いていません。
- 「106万の壁」とは何ですか?
- パート・アルバイトでも、週20時間以上・月額賃金8.8万円以上・2か月超の雇用見込み・学生でない、の条件をすべて満たすと、勤務先の社会保険に加入することになります。対象となる企業規模は段階的に広がっており、2024年10月からは従業員51人以上の企業が対象です。月8.8万円は年換算で約106万円になることから「106万の壁」と呼ばれます。なお2025年成立の年金制度改正により、この賃金要件(月8.8万円以上)は2026年10月に撤廃される予定で、以後は「106万の壁」という区切り自体がなくなります。
- 「130万の壁」とは何ですか?
- 年収が130万円を超えると、原則として配偶者の扶養から外れ、自分で社会保険(健康保険・厚生年金)に加入する義務が生じます。年間20〜30万円程度の社会保険料負担が発生するため、手取りが大幅に減る可能性があります。
免責事項
本ツールの計算結果は概算であり、実際の支給額とは異なります。社会保険料率は都道府県や加入する健康保険組合によって異なり、本ツールは標準的な料率で計算しています。扶養親族の人数、生命保険料控除、住宅ローン控除、iDeCoなどの各種控除は反映していません。住民税は前年の所得に対して課税されるため、入社1年目や収入が大きく変わった年はさらにずれます。正確な金額は給与明細、または勤務先の給与担当・税務署にご確認ください。