結論から
時差は経度15度ごとに1時間(地球は24時間で360度自転するため)。日本を基準にした主要都市との差は次のとおりです。
- ニューヨーク:標準時 −14時間 / 夏時間 −13時間
- ロンドン:標準時 −9時間 / 夏時間 −8時間
- ロサンゼルス:標準時 −17時間 / 夏時間 −16時間
- 夏時間になると差は1時間縮まります(現地の時計を1時間進めるため)
- 日本・中国・韓国・台湾・インド・ロシアは夏時間なし
なぜ経度15度ごとに1時間の時差なのか
地球は24時間で1回自転(360度)するため、経度15度(= 360 ÷ 24)ごとに1時間の太陽の位置のずれが生じます。これが時差の物理的な根拠です。たとえば日本(東経135度)とロンドン(経度0度)の経度差は135度なので、135 ÷ 15 = 9時間の時差が基本です。
ただし、各国は経済・文化的な事情から「国全体で同じ時間」を採用することが多く、日本は東端の根室から西端の与那国島まで全国一律「日本標準時(JST = UTC+9)」を使っています。ロシアのように国土が広い国は11のタイムゾーンに分けていますが、中国は東西4,000km以上あるにも関わらず全国一律「北京時間(UTC+8)」で運用されています。
UTC・GMT・JSTの違い
時刻の基準には複数の表記があり、混同されがちです。
- UTC(協定世界時):1972年に制定された原子時計に基づく世界の標準時。コンピュータ・通信プロトコルの基準で、現在の国際標準
- GMT(グリニッジ標準時):1884年に制定された、英国グリニッジ天文台の太陽の位置を基準にした時間。現在はUTCにほぼ統合されたが、英国国内では依然として日常的に使われる
- JST(日本標準時):UTC+9。1888年に明石市(東経135度)を基準として制定。日本国内ではJSTを使う
- EST/EDT(米国東部時間):標準時はEST = UTC−5、夏時間EDT = UTC−4。ニューヨーク・ワシントンDCなど
プログラマーやビジネスでスケジュールを共有する場合は、UTC基準で表記すると相手の国・季節を問わず誤解を防げます。GoogleカレンダーやSlackも、タイムゾーンを正しく設定すれば自動で相手のローカル時間に変換してくれます。
サマータイム(夏時間・DST)の仕組み
サマータイム(Daylight Saving Time: DST)とは、夏季の間だけ時計を1時間進める制度です。第一次世界大戦中のドイツが省エネ目的で1916年に導入したのが起源で、現在は欧米・オセアニアの多くの国で採用されています。日本でも戦後の連合国軍占領下の1948〜1951年に実施されましたが、混乱が大きく廃止されました。
DSTの開始・終了日は国によって異なります。
- 米国:3月の第2日曜〜11月の第1日曜(時計を1時間進める/戻す)
- 欧州(EU加盟国):3月最終日曜〜10月最終日曜
- オーストラリア(東部):10月第1日曜〜4月第1日曜(南半球なので逆)
- 日本・中国・韓国・台湾・インド・ロシア:DST未採用
EUは2019年にDST廃止を決議しましたが、実際の廃止時期は未定で、現在も継続中です。米国も「夏時間を年中採用する」法案が議論されており、将来的に変わる可能性があります。
主要都市との時差 早見表(日本基準)
「−14」は現地が日本より14時間遅いという意味です。夏時間のある都市は現地の時計を1時間進めるため、夏のほうが時差は1時間縮まります。ここを逆に覚えている人が多いので注意してください。
シドニーだけ符号が逆(日本より進んでいる)で、南半球のため夏時間の期間も10月〜4月と逆になります。任意の日時を換算するには時差変換ツールが使えます。
海外と仕事するときの時差調整のコツ
- 米国西海岸(SF・LA・シアトル):時差 −17時間(夏時間は−16時間)。日本の朝10時 = 現地前日17〜18時。日本朝 or 日本夜のどちらかに寄せるのが現実的
- 米国東海岸(NY・ボストン):時差 −14時間(夏時間は−13時間)。日本の朝9時 = 現地前日19〜20時。早朝・夜遅くの会議が必要
- 欧州(ロンドン):時差 −9時間(夏時間は−8時間)。日本の17時 = ロンドン8〜9時で、日本の夕方に組みやすい
- シンガポール・台湾:時差 −1時間。ほぼ同じ感覚で予定が組める
- インド:時差 −3時間半(30分単位の時差を持つ珍しい国)。日本の13時 = インド9時半
定例会議を入れる場合、夏時間切り替え時期(3月・10月)に1時間ずれる点を考慮します。Googleカレンダーは自動で切り替わりますが、参加者全員の予定がずれることを事前にアナウンスするとトラブルを防げます。
国際日付変更線——なぜ太平洋上にあるのか
地球を1周すると24時間の時差が積み重なるため、どこかで「日付を1日進めるまたは戻す線」が必要になります。それが国際日付変更線(International Date Line: IDL)で、ほぼ経度180度(太平洋のど真ん中)に設定されています。
この位置に決められたのは、陸地が少なく日常生活への影響が最小限になるためです。日本からハワイへ飛ぶと「行きは半日早く着く(同日午前出発 → 同日午前到着)」、戻りは「翌日に着く(夕方出発 → 翌日夕方到着)」という奇妙な現象が起きるのはこのためです。実際の所要時間(約7時間)と日付が一致しないのは時差・日付変更線の合わせ技です。
よくある質問
- 日本とニューヨークの時差は何時間ですか?
- 標準時(11月上旬〜3月上旬)は日本が14時間進んでおり、夏時間(3月上旬〜11月上旬)は13時間進んでいます。日本の朝9時は、標準時ならニューヨークの前日19時、夏時間なら前日20時です。年2回1時間ずれるため、定例会議は切り替え時期の確認が必要です。
- サマータイムはいつ始まっていつ終わりますか?
- 米国は3月の第2日曜から11月の第1日曜まで、EU加盟国は3月最終日曜から10月最終日曜までです。南半球のオーストラリア東部は逆で、10月第1日曜から4月第1日曜までが夏時間になります。日本・中国・韓国・台湾・インド・ロシアは採用していません。
- UTCとGMTは何が違いますか?
- GMTはグリニッジ天文台の太陽の位置を基準にした時刻で1884年制定、UTCは原子時計に基づく時刻で1972年制定です。実用上のずれは1秒未満で、現在の国際標準はUTCです。英国内では日常表現としてGMTが使われ続けています。
- なぜインドの時差は30分単位なのですか?
- インド標準時が UTC+5:30 に設定されているためです。国土の東西の中間にあたる東経82.5度を基準にしており、経度15度=1時間の割り切れない位置を採用した結果、30分単位になりました。ネパール(UTC+5:45)のように45分単位の国もあります。
- 日本にサマータイムはありますか?
- 現在はありません。戦後の連合国軍占領下の1948〜1951年に実施されましたが、生活リズムの混乱や労働時間の実質的な延長への反発が大きく廃止されました。以降、導入は繰り返し議論されていますが実現していません。
- 海外との会議は何時に設定すればよいですか?
- ロンドンとは日本の夕方17時が現地9時(夏時間なら10時)で最も組みやすく、シンガポール・台湾は時差1時間なので日中いつでも設定できます。米国東海岸は日本の朝8〜9時が現地の前日19〜20時、西海岸は日本の朝10時が現地の前日17〜18時が現実的なラインです。
参考資料
- 国立天文台「暦Wiki」標準時の項目
- IANA Time Zone Database(世界各国の標準時データベース)
- 外務省「各国・地域情勢」時差情報
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