月の生活費別・FIREに必要な資産の早見表
4%ルールでは、年間生活費の25倍が必要資産の目安になります。 毎年その4%を取り崩す前提なので、必要資産が決まれば毎月使える額も決まります。
| 月の生活費 | 年間生活費 | 必要資産(25倍) | 毎月取り崩せる額 |
|---|---|---|---|
| 月10万円 | 120万円 | 3,000万円 | 10万円 |
| 月15万円 | 180万円 | 4,500万円 | 15万円 |
| 月20万円 | 240万円 | 6,000万円 | 20万円 |
| 月25万円 | 300万円 | 7,500万円 | 25万円 |
| 月30万円 | 360万円 | 9,000万円 | 30万円 |
| 月40万円 | 480万円 | 12,000万円 | 40万円 |
最右列は必要資産ちょうどを達成した場合の取り崩し額なので、月の生活費と一致します。 実際には運用益に約20%が課税されるため、生活費に対して1.2倍程度の取り崩しが必要になる点に注意してください。
積立額を増やすと達成は何年縮むか
現在資産500万円・年利5%・月20万円の生活費 (必要資産6,000万円)を前提にした達成年数です。 積立額を倍にしても期間は半分にはならず、後半ほど運用益が効いてくるのがFIREの特徴です。
| 月の積立額 | 年間の積立額 | 達成までの年数 |
|---|---|---|
| 月3万円 | 36万円 | 約34.3年 |
| 月5万円 | 60万円 | 約29.0年 |
| 月10万円 | 120万円 | 約21.3年 |
| 月15万円 | 180万円 | 約17.1年 |
| 月20万円 | 240万円 | 約14.3年 |
利回りが1%違うと達成は何年変わるか
積立額と並んで達成年数を大きく動かすのが期待年利率です。 上の表と同じ前提(現在資産500万円・月20万円の生活費・必要資産6,000万円)で、 利回りだけを変えると次のようになります。
| 期待年利 | 月5万円積立 | 月10万円積立 | 月15万円積立 |
|---|---|---|---|
| 年利3% | 約38.8年 | 約26.7年 | 約20.5年 |
| 年利4% | 約33.2年 | 約23.7年 | 約18.6年 |
| 年利5% | 約29.0年 | 約21.3年 | 約17.1年 |
| 年利6% | 約25.8年 | 約19.5年 | 約15.8年 |
| 年利7% | 約23.3年 | 約17.9年 | 約14.8年 |
月5万円の積立なら、年利3%と年利7%で達成年数は15年以上変わります。 一方で積立額が多いほど利回りによる差は小さくなります。積立の元手が大きい人ほど、 利回りを追いかけるより支出を抑えるほうが効く、と言われるのはこのためです。
ただし高い利回りは高い値動きとセットです。ここでの年利は「毎年きっちり同じ率で増える」という仮定であり、 実際の株式インデックスは1年で数十%下がる年もあります。 達成予定の直前に大きく下落すると必要資産に届かず、働く期間が数年延びることもあります。 利回りを高めに置いた試算ほど、下振れしたときの余裕を別に見ておく必要があります。
取り崩し率を3%・5%にすると必要資産はどう変わるか
「年間生活費の25倍」という目安は、取り崩し率4%の言い換えです(100 ÷ 4 = 25)。 取り崩し率を下げれば資産が長持ちする代わりに必要資産は増え、上げれば早くFIREできる代わりに資産が尽きるリスクが高まります。 同じ生活費でも、率の置き方で必要資産は倍近く変わります。
| 取り崩し率 | 年間生活費の | 月15万円 | 月20万円 | 月30万円 |
|---|---|---|---|---|
| 3% | 33.3倍 | 6,000万円 | 8,000万円 | 12,000万円 |
| 3.5% | 28.6倍 | 5,143万円 | 6,857万円 | 10,286万円 |
| 4% | 25.0倍 | 4,500万円 | 6,000万円 | 9,000万円 |
| 5% | 20.0倍 | 3,600万円 | 4,800万円 | 7,200万円 |
月20万円の生活費なら、4%で6,000万円、3%では8,000万円が必要になります。 上のツールは4%ルールで計算しているため、より保守的に見たい場合は取り崩し額を少なめに入力して試してください。
4%ルールの根拠になった研究は米国の株式・債券の過去データをもとにした30年間の検証で、 日本の物価・税制・為替をそのまま織り込んだものではありません。 FIREする年齢が若いほど資産を取り崩す期間は30年より長くなるため、 3〜3.5%程度の保守的な率で必要資産を見積もる考え方もあります。
FIRE後にかかる社会保険料と税金
見落とされやすいのが、会社を辞めたあとに自分で払うことになる費用です。 会社員のうちは厚生年金・健康保険の保険料が労使折半で給与から引かれていますが、 退職後は国民年金と国民健康保険をすべて自分で負担します。 国民年金の保険料は所得に関係なく定額(毎年度改定)で、20歳から60歳になるまで納付の対象です。 国民健康保険料は前年の所得をもとに市区町村ごとの料率で決まるため、 退職した翌年は在職中の所得を基準に計算されて高くなりがちです。住民税も同じく前年の所得で決まります。
取り崩しにかかる税金も生活費に影響します。 特定口座やNISA以外で保有している投資信託・株式を売却した利益には、 所得税・住民税を合わせておよそ20%(復興特別所得税を含めて20.315%)が課されます。 つまり月20万円を使いたい場合、課税口座からの取り崩しだけでまかなうなら、利益部分について 20%強の余裕をみた取り崩しが必要です。NISA口座の売却益は非課税なので、 どの口座から取り崩すかで手取りは変わります。
保険料の料率・上限額は市区町村と年度によって異なります。実際の負担額は、お住まいの自治体の国民健康保険料の案内で確認してください。 また、退職後2年間は勤務先の健康保険を任意継続できる制度もあり、国民健康保険と比べて安くなる場合があります。
FIRE計算の使い方
- 現在保有している金融資産(投資信託・株・預金など)の合計を入力
- 毎月の積立額を設定(NISA・iDeCoなど合算)
- 期待年利率はインデックス投資なら5〜7%が目安
- FIRE後の月次取り崩し額=月々の生活費の目安を入力
よくある質問
- 4%ルールとは何ですか?
- 米国の研究(トリニティ・スタディ)に基づく経験則で、「資産の4%以内で生活すれば資産は30年以上持続する」という考え方です。必要総資産は年間生活費×25倍で求められます。例えば月20万円(年240万円)で生活するなら、240万×25=6000万円が目安です。
- 期待年利率は何%に設定すればいいですか?
- 全世界株式インデックスの過去平均は年5〜7%程度です。保守的に見積もるなら3〜5%、楽観的には7%程度を使うことが多いです。インフレ率(約2%)を差し引いた実質リターンで考えるとさらに現実的になります。
- 日本でFIREは現実的ですか?
- 可能ですが、いくつか注意点があります。①社会保険(国民年金・健康保険)の費用を生活費に含める、②iDeCoは60歳まで引き出せないため流動資産と区別する、③日本の税制(特定口座での課税など)を考慮する、といった点です。
- FIREの種類(Lean FIRE・Fat FIRE)の違いは?
- Lean FIREは切り詰めた生活費(月15〜20万円程度)でのFIRE、Fat FIREは余裕のある生活費(月30万円以上)でのFIREです。サイドFIRE(副収入を組み合わせる)も日本では注目されています。
- 月20万円で生活するためにFIREに必要な資産はいくらですか?
- 4%ルールに基づくと、月20万円(年240万円)の生活費には240万×25=6000万円の資産が必要です。月15万円なら4500万円、月30万円なら9000万円が目安になります。社会保険料なども含めて試算することが重要です。
- 現在資産500万円で毎月5万円積み立てると何年でFIRE達成できますか?
- 月20万円の生活費(FIRE目標額6,000万円)・年利5%で試算すると約29年が目安です。毎月の積立額を10万円に増やすと約21年、15万円なら約17年に短縮できます。積立額を倍にしても期間が半分にならないのは、後半ほど運用益の寄与が大きくなるためです。
- FIREしたら年金はどうなりますか?
- 会社を早期退職するとその後は国民年金(第1号被保険者)に加入する必要があります。受け取れる年金額は加入期間に比例するため、早期退職が多いほど老後の年金収入は減ります。FIREの資産計算には年金を「補足収入」として組み込み、自助努力の資産を主軸にすることが多いです。
- FIRE後の税金・健康保険はどうなりますか?
- FIRE後は国民健康保険に加入が必要で、保険料は前年の所得に基づき算定されます。資産取り崩し中の課税については、NISA口座からの引き出しは非課税、特定口座の売却益には約20%の税金がかかります。住民税も均等割(約5000円/年)が最低かかります。
- 新NISAをFIREに活用するには?
- 2024年以降の新NISAは年間最大360万円(成長投資枠240万+つみたて投資枠120万)、生涯上限1800万円まで非課税で運用できます。FIREの資産形成として非常に有効で、売却益・配当が非課税のためFIRE後の取り崩しにも使えます。iDeCoと併用すると節税効果をさらに高められます。
免責事項
本ツールの計算結果は、入力した期待年利率がその期間ずっと一定で続いた場合の試算であり、将来の運用成果を保証・予測するものではありません。4%ルールは米国の過去データにもとづく経験則で、日本の税制・物価・社会保険料や、相場が下落した状態で取り崩しを始めた場合のリスクは織り込まれていません。手数料・信託報酬・売却益への課税・インフレによる購買力の変化も計算に含めていません。本ページは投資の勧誘や特定の商品の推奨ではなく、退職や資産運用の判断は必ずご自身の責任で、必要に応じて金融機関や有資格のアドバイザーにご相談のうえ行ってください。