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原稿用紙の正しい使い方:マス目のルールと句読点・かぎかっこ

読書感想文や作文でいざ原稿用紙に向かうと、「文末の丸とかぎかっこは同じマス?」「句読点が行の頭に来たらどうする?」と手が止まりがちです。原稿用紙のルールは意外と細かいのですが、一度覚えれば一生使えます。この記事で、マス目の使い方から句読点・かぎかっこ・数字の書き方まで、まとめて確認しましょう。

2026-07-24 公開 ・ 2026-09-04 更新 ・ 執筆: Pitarit 運営者

結論から

迷いやすい5つのマスの使い方は、次のとおりです。

  • 文末の「。」と閉じかっこ「」は同じ1マスに入れる(右上に「。」、左下に「」)
  • 句読点・閉じかっこが行頭に来そうなときは前の行の最後のマスに一緒に入れる(禁則処理)
  • 開きかっこ「は1マス。会話文は改行して1マス目から書き始める(1マス空けは不要)
  • 濁点「゛」半濁点「゜」は文字と同じマス。独立したマスは使わない
  • 小さい「っ・ゃゅょ」「ー」はそれぞれ1マス。句読点と違い行頭に来てもよい

原稿用紙の基本

一般的に学校の作文や読書感想文で使うのは「400字詰め原稿用紙」です。1行20マス × 20行 = 400字で構成され、縦書きで使うのが基本です。1マスに文字を1つずつ書き、句読点やかっこも原則として1マスを使います。

縦書きの原稿用紙では、右上から書き始めて上から下へ1行を書き、書き終えたら左隣の行へ移ります。マス目の間にある細い区切り(魚尾・ぎょび)はページ数を書く欄などに使われますが、作文では基本的に気にしなくて構いません。

まずは「1マスに1文字」「上から下・右から左」という2つの原則を押さえておけば、あとは細かい約束事を足していくだけです。

題名・名前の書き方

書き出しでつまずきやすいのが、題名と名前の位置です。多くの学校で指導される一般的な書き方は次のとおりです。

書く場所内容空けるマス目の目安
1行目題名(タイトル)上を2〜3マス空ける
2行目学年・組・氏名下寄せで、姓と名の間・名の下を1マス空ける
3行目以降本文書き出しは1マス空ける

題名は1行目の上を2〜3マスほど空けて書き始めると、バランスよく見えます。名前は2行目に、下のほうに寄せて書き、名字と名前の間を1マス空け、名前の下も1マスあけるのが一般的です。学校やコンクールによって「氏名は表紙に書く」「1行目に題名だけ書く」など指定が異なる場合があるため、募集要項や先生の指示がある場合はそちらを優先してください。

段落と書き出しのルール

本文の書き出しは、1マス空けてから書き始めます。これは段落の始まりを示すためのルールで、読み手が「ここから新しいまとまりが始まる」と分かるようにするものです。

文章のまとまり(話題)が変わるときは改行して新しい段落を作り、その段落の最初の1マスも空けます。逆に、話が続いている間はむやみに改行せず、マスを詰めて書き続けます。改行しすぎると内容が薄く見え、改行しないと読みにくくなるため、「話題のまとまりごとに段落を分ける」と考えると整理しやすくなります。

句読点(、。)のルール

句点(。)と読点(、)は、それぞれ1マスを使って書くのが原則です。マスの中では右上寄りに小さく書きます。

問題になるのは、句読点が行の一番上(行頭)に来てしまう場合です。日本語の組版では、句読点や閉じかっこを行頭に置かない「禁則処理」というルールがあります。行の最後のマスで文が終わり、句点だけが次の行の先頭に来そうなときは、次のいずれかで処理します。

  • 前の行の最後のマスに、文字と一緒に句読点を入れる(同じマスに文字+句点)
  • または、前の行の最後のマスの枠外(下)に句読点を書き添える(ぶら下げ)

どちらの方法でも構いませんが、大切なのは「句読点を行の先頭に単独で置かない」ことです。読書感想文などの手書きでは、前の行の最後のマスに文字と一緒に入れる方法が分かりやすくおすすめです。

かぎかっこ「」のルール

会話文や引用、強調したい語句には、かぎかっこ「 」を使います。かぎかっこも開きかっこ「・閉じかっこ」それぞれ1マスを使うのが原則です。ただし文末の句点と重なるときだけは例外で、1マスに2つ入れます。

つまずきやすいのはケースごとの扱いです。場面別に整理すると次のようになります。

場面マスの使い方
会話の始まり改行して行頭の1マス目に「を置く。書き出しの1マス空けは不要
会話の終わり「。」と「」を同じ1マスに入れる(右上に「。」、左下に「」)
「」が行頭に来そう前の行の最後のマスに一緒に入れる(禁則処理)。単独で行頭に置かない
会話が連続する話し手が変わるたびに改行。会話と会話の間に空行は入れない
会話の途中に地の文地の文は改行し、段落として1マス空けてから書く
かっこの中のかっこ二重かぎ『 』を使う。書名や、会話の中の引用に用いる
語句の強調・引用改行せず地の文の中で「 」で囲む。前後にマスは空けない

いちばん質問が多いのが、会話の終わりで「。」と「」を同じマスに入れるかという点です。答えは同じマスに入れるで、これが標準的な書き方です。「。」を1マス、「」を次の1マスと分けたり、「。」だけを次の行に送ったりはしません。

なお学校によっては、会話文の末尾の句点を省いて「」だけで閉じる指導もあります。どちらも間違いではないため、先生の指示があればそちらを優先し、指示がなければ「。」と「」を1マスに入れておくと無難です。

促音・拗音・濁点(っ・ゃゅょ・゛)のルール

小さい「っ」(促音)や、小さい「ゃ・ゅ・ょ」(拗音)も、それぞれ1マスを使って書くのが原則です。たとえば「きっぷ」は「き」「っ」「ぷ」で3マス、「きゃく(客)」は「き」「ゃ」「く」で3マスを使います。

縦書きの原稿用紙では、小さい文字はマスの中で右上寄りに書きます。長音符「ー」(伸ばす音)も1マスを使い、縦書きでは縦向きの棒(|)として書きます。「シャッター」なら「シ」「ャ」「ッ」「タ」「ー」で5マスです。

一方、濁点「゛」と半濁点「゜」は独立したマスを使いません。文字と一体のものとして扱い、「が」「ぱ」のように1マスに収めます。「がっこう」は「が」「っ」「こ」「う」で4マスです。促音・拗音とは扱いが逆になるので、ここは混同しやすいポイントです。

もうひとつ間違えやすいのが、小さい文字が行の先頭に来てもよいという点です。行頭に置いてはいけないのは句読点(。、)と閉じかっこ(」』)だけで、小さい「っ・ゃゅょ」や長音符「ー」は禁則処理の対象ではありません。行の頭に来てしまっても、そのまま書いて問題ありません。

数字・アルファベットの書き方

数字やアルファベットは、縦書きか横書きかで書き方が変わります。

場面数字アルファベット
縦書き漢数字(一、二、十、百…)で書くのが基本1マスに1文字。略語は縦に並べる
横書き算用数字。2桁は1マスに2字入れる(例:12を1マス)半角なら1マスに2字、大文字1字は1マス

縦書きでは数字は漢数字で書くのが原則です。「2026年」は「二〇二六年」または「二千二十六年」と書きます。西暦のように桁数の多い数字は「二〇二六」のように位取りをそのまま漢数字にする書き方が読みやすくおすすめです。

一方、横書きの原稿用紙では算用数字(1、2、3…)を使い、2桁の数字は1マスに2文字ずつ入れます。「100」なら「10」「0」で2マス、というように区切ります。英単語も横書きでは半角で1マスに2文字ずつ書くのが一般的です。

「……」「──」記号の使い方

余韻や省略を表す三点リーダー(…)と、話の転換や補足を表すダッシュ(—)は、2マス続けて使うのが一般的な決まりです。

  • 三点リーダー「……」:1マスに「…」を書き、それを2マス続けて「……」とします(点を6つ)。1マスだけで終わらせないのが約束事です。
  • ダッシュ「──」:こちらも2マス続けて書きます。縦書きでは縦向きの線になります。

どちらも「1つだけ」ではなく「2つセット」で使うと覚えておくと、原稿がぐっと整って見えます。

よくある間違い早見表

よくある間違い正しい書き方
文末の「。」と「」を別々のマスに分ける「。」と「」は同じ1マスに入れる
句読点を行の先頭に単独で置く前の行の最後のマスに文字と一緒に入れる(禁則処理)
閉じかっこ」を行の先頭に置く前の行の最後のマスに一緒に入れる(禁則処理)
濁点「゛」を独立した1マスに書く濁点・半濁点は文字と同じマスに収める
小さい「っ・ゃゅょ」を前の字と同じマスに入れる小さい文字もそれぞれ1マス使う
小さい文字が行頭に来ないよう詰める小さい文字は行頭に来てよい(禁則処理の対象外)
会話が続くたびに1行空ける話し手が変わるたびに改行するだけ。空行は入れない
書き出し・段落の頭を空けずに書く段落の最初は必ず1マス空ける(会話文の「は除く)
縦書きで算用数字(123)を使う縦書きは漢数字(一二三)で書く
三点リーダーを「…」1マスだけで終える「……」と2マス続けて書く

よくある質問

会話文の「」の中の最後に句点「。」は必要?同じマスに入れる?

「。」と閉じかっこ「」は同じ1マスに入れるのが基本です。マスの右上に「。」、その左下に「」を収めます。別々のマスに分けたり、「。」を次の行に送ったりはしません。なお学校によっては会話文の末尾の句点を省いて「」だけで閉じる指導もあるため、指示がある場合はそちらに従ってください。

句読点が行の一番上に来てしまうときはどうする?

句読点(。、)と閉じかっこ(」』)は行の先頭に置かない「禁則処理」があります。前の行の最後のマスに文字と一緒に入れるか、そのマスの枠外(下)に書き添えます。次の行の先頭に単独で置くのは避けてください。手書きでは前の行の最後のマスに一緒に入れる方法が分かりやすくおすすめです。

濁点「゛」や半濁点「゜」は1マス使う?

使いません。濁点・半濁点は文字と一体で、「が」「ぱ」のように1マスに収めます。促音や拗音のように独立したマスを取ることはありません。ひらがな・カタカナのどちらでも同じです。

会話が続くときは1行空ける?

空けません。話し手が変わるたびに改行し、そのまま次の行の1マス目から「を書き始めます。会話と会話の間に空行を入れる必要はありません。会話の途中に地の文(説明)を挟む場合も、地の文は改行して1マス空けてから書きます。

小さい「っ」や「ゃ」も1マス使うの?行頭に来てもいい?

促音(っ)も拗音(ゃ・ゅ・ょ)も、それぞれ1マスを使います。長音符「ー」も1マスです。マスの中では右上寄りに小さく書きます。句読点や閉じかっこと違い、小さい文字は行の先頭に来ても構いません。禁則処理の対象ではないので、そのまま行頭に書いて問題ありません。

原稿用紙のマス目は縦書きと横書きどちらで使う?

作文や読書感想文では縦書きが基本です。ただし理科・社会のレポートや、数字・アルファベットが多い文章では横書きの原稿用紙を使うこともあります。どちらを使うかは、先生やコンクールの指示に従ってください。

縦書きで西暦の年号はどう書く?

縦書きでは漢数字が原則です。「2026年」は「二〇二六年」または「二千二十六年」と書きます。桁の多い数字は「二〇二六」のように位取りをそのまま漢数字にすると読みやすくなります。

文字数は句読点やかっこも数える?

読書感想文コンクールなどでは、句読点やかっこも1字として文字数に数えるのが一般的です。ただし規定は主催者によって異なるため、募集要項の「字数」の定義を確認してください。

参考資料

本記事の内容は、日本の学校で一般的に指導されている作文の書き方(縦書き原稿用紙の使い方・禁則処理・句読点やかぎかっこの扱い)に基づいてまとめています。原稿用紙の使い方には、学校・教科書会社・コンクールごとに細部の指導が異なる部分があります。実際に提出する作文や読書感想文では、先生の指示や、応募先の募集要項に記載された書式ルールを必ず優先してください。文字づかいや送り仮名については、文化庁が示す国語施策(常用漢字表・現代仮名遣いなど)が一般的な基準となります。

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