基本給別・残業代の早見表
週40時間(月平均173.33時間)で働く場合の、時間外労働だけの残業代です。 1時間単価は基本給 ÷ 173.33時間で求め、 これに時間外の割増率1.25倍をかけています。
| 基本給 | 1時間単価 | 月10時間 | 月20時間 | 月30時間 | 月45時間 |
|---|---|---|---|---|---|
| 20万円 | 1,154円 | 14,423円 | 28,847円 | 43,270円 | 64,905円 |
| 25万円 | 1,442円 | 18,029円 | 36,058円 | 54,088円 | 81,131円 |
| 30万円 | 1,731円 | 21,635円 | 43,270円 | 64,905円 | 97,358円 |
| 35万円 | 2,019円 | 25,241円 | 50,482円 | 75,723円 | 113,584円 |
| 40万円 | 2,308円 | 28,847円 | 57,693円 | 86,540円 | 129,810円 |
基本給には家族手当・通勤手当・住宅手当など、労働基準法で除外が認められている手当は含めません。 固定残業代(みなし残業代)がある場合も、それを除いた額で計算します。
割増率の組み合わせ一覧
割増は重なると足し算になります。 深夜の時間外が1.5倍になるのは、時間外の25%に深夜の25%が加算されるためです。
| 労働の種類 | 割増率 | 倍率 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 時間外労働(月60時間まで) | 25% | 1.25 | 法定労働時間(1日8時間・週40時間)を超えた分 |
| 時間外労働(月60時間超) | 50% | 1.50 | 2023年4月から中小企業にも適用 |
| 深夜労働のみ | 25% | 1.25 | 22時〜翌5時。所定時間内でも発生する |
| 時間外+深夜 | 50% | 1.50 | 時間外25%に深夜25%が加算される |
| 法定休日労働 | 35% | 1.35 | 週1日の法定休日に働いた場合 |
| 法定休日+深夜 | 60% | 1.60 | 休日35%に深夜25%が加算される |
週の所定労働時間で1時間単価はどう変わるか
上の早見表は週40時間で計算していますが、1時間単価の分母になるのは月平均の所定労働時間です。 週の所定労働時間が短い会社ほど分母が小さくなるため、同じ基本給でも1時間単価は高くなります。 週35時間の会社は週40時間の会社より、1時間単価が約14%高い計算です。
| 週の所定 | 月平均所定 | 25万円 | 30万円 | 35万円 |
|---|---|---|---|---|
| 週35時間 | 151.67時間 | 1,648円 | 1,978円 | 2,308円 |
| 週38時間 | 164.67時間 | 1,518円 | 1,822円 | 2,125円 |
| 週40時間 | 173.33時間 | 1,442円 | 1,731円 | 2,019円 |
月平均所定労働時間は「年間の所定労働時間 ÷ 12」で求めます。 自分の会社の正確な数値は、就業規則か雇用契約書で確認してください。 上のツールでは週35・38・40時間を切り替えて計算できます。
残業時間の上限規制(36協定)
時間外労働をさせるには、会社と労働者側で36協定(労働基準法36条にもとづく労使協定)を結んで労働基準監督署に届け出る必要があります。協定を結んでも無制限に働かせられるわけではなく、 時間数には法律上の上限があります。
| 区分 | 上限 | 休日労働 | 補足 |
|---|---|---|---|
| 原則(月) | 45時間 | 含まない | 36協定を結んでも、原則としてこれを超える時間外労働はさせられない |
| 原則(年) | 360時間 | 含まない | 月45時間 × 12ヶ月ではなく、年単位で別に上限が決まっている |
| 特別条項つき(年) | 720時間 | 含まない | 臨時的に特別な事情があり、特別条項を結んだ場合の年間上限 |
| 特別条項つき(単月) | 100時間未満 | 含む | 休日労働を含めて数える。100時間ちょうどでも上限違反になる |
| 特別条項つき(複数月平均) | 80時間以内 | 含む | 2〜6ヶ月のどの平均をとっても超えられない。休日労働を含めて数える |
| 月45時間を超えられる回数 | 年6回まで | 含まない | 特別条項を使える月は年の半分まで |
「休日労働」の列は、その上限を数えるときに法定休日の労働時間を合算するかどうかを示しています。 上限を超えた分についても、働いた事実がある以上は割増賃金の支払い義務がなくなるわけではありません。 上限を超えて働いている場合は、労働基準監督署への相談を検討してください。
固定残業代(みなし残業代)の見分け方
求人票の「月給32万円(固定残業代30時間分を含む)」のような書き方が固定残業代です。 あらかじめ一定時間分の残業代を毎月支払っておく仕組みで、みなし時間を超えた分は別途支払う義務があります。 自分の給与に固定残業代が含まれているかは、次の点から確認できます。
- 給与明細や雇用契約書で、基本給と固定残業代が別の項目に分かれているか
- 固定残業代が「何時間分」にあたるのかが明示されているか
- みなし時間を超えた月に、超過分が追加で支払われているか
このツールに入力する基本給は、固定残業代を除いた額です。 固定残業代を含めた額を入れると1時間単価が実際より高く出てしまい、 未払い分の計算が合わなくなります。
たとえば基本給(固定残業代を除いた額)が30万円・週40時間で 「30時間分の固定残業代」がある場合、 その30時間分にあたる金額は64,905円です。 実際に45時間残業した月の時間外手当は97,358円になるので、 差額の32,453円が追加で支払われるべき金額になります (時間外の割増率1.25倍で計算)。
残業代計算の基礎知識
- 時間外手当は基本給の1時間単価 × 1.25倍で計算します
- 深夜(22〜5時)の残業は1.25倍 + 0.25倍 = 合計1.5倍になります
- 法定休日に働いた場合は1.35倍の割増賃金が必要です
- 月60時間を超える残業は1.5倍(50%増)の割増賃金が必要(中小企業は2023年4月から適用)
よくある質問
- 残業代の計算方法は?
- 月平均の所定労働時間(週40時間なら月173.33時間)で1時間単価を出し、時間外は1.25倍、深夜(22〜5時)の時間外は1.5倍、法定休日は1.35倍をかけて計算します。
- 残業代の割増率は何%ですか?
- 時間外労働は25%増(1.25倍)、深夜(22〜5時)の時間外は50%増(1.5倍)、法定休日は35%増(1.35倍)です。月60時間超の時間外は50%増(1.5倍)となります。
- 月60時間を超える残業の割増率は?
- 月60時間を超える時間外労働は割増率が50%(1.5倍)になります。大企業には2010年4月から適用されており、猶予されていた中小企業も2023年4月から対象になりました。現在は企業規模にかかわらず50%増です。
- 深夜残業(1.5倍)とは?
- 22時〜翌5時の時間外労働は時間外割増(25%)に深夜割増(25%)が加算され合計1.5倍になります。
- 残業代が出ない「固定残業代」とは何ですか?
- 「みなし残業代」「固定残業代」は一定時間分の残業代を月給に含める制度です。ただし、みなし時間を超えた残業には追加の残業代を支払う義務があります。みなし残業代制度でも残業代ゼロは違法です。
- 残業代の未払いはどこに相談できますか?
- 労働基準監督署(労基署)に相談できます。証拠として残業時間の記録・給与明細・タイムカードを保管しておきましょう。残業代の時効は3年です。
- 週40時間以外の場合は?
- 週の所定労働時間によって1時間単価が変わります。週38時間なら月約165時間、週35時間なら月約152時間で計算します。
- 1時間単価の計算方法は?
- 月給制の場合:月給 ÷ 月平均の所定労働時間 = 1時間単価。週40時間なら月平均173.33時間なので、月給25万円の場合は 250,000 ÷ 173.33 ≈ 1,442円/時間です。
- フレックスタイム制でも残業代は発生しますか?
- フレックスタイム制でも、精算期間(1ヶ月など)の総労働時間が法定労働時間(週40時間換算)を超えた分は時間外労働として残業代が発生します。